先日出会ったある男性のお話。。。
その男性は40代の建築業の社長さんで、実は20代の頃に料理人になりたくて、アメリカで2年間創作料理を学んだ経験があったそう。。。
日本に帰国後、ステーキハウスで店長をしながら独立に向けて日々創作料理の研究に明け暮れてた30代、、、そんな彼が何故その夢をあきらめ、建築業に変わったのか??
私はすんごく興味を持ち“なんでやめたの?”と聞いてみました。。
すると彼は“ある女性が原因でね、、今でもその女性の事を思い出すと腹が立つ。俺のプライドを傷付けたから。。。”と答えた男性。
どんな風に傷を付けられたかと言うと、いつも彼は気の合った知人や友人達を誘っては自分の創作料理をごちそうしてたらしくて、その日も郊外でバーベキューをごちそうしようと当日の2日前から仕込みの準備をして二晩徹夜で作業してたそう!!
そして当日も、仲間は川で泳いだりしている間、テーブルのセッティングをしたり、焼きたてのパンやスープを温めたり、デザートの盛りつけをしたりとみんなの喜ぶ顔を思い浮かべながら働いてたそうです。
そしてみんなが遊び疲れてお腹が空いた頃には、高級なステーキハウスのようなおもてなしで出迎え予想通り喜んで頂いたらしい、、1人の女性を除いては。。。
その女性は前菜のスープを一口も口にせず、おしゃべりに夢中。。。彼は初対面の彼女をただ見つめていたらしく、、、次に自家製パンとバーベキューを披露し、今度は喜んで食べてくれるだろうと彼女を見るとバーベキューに手をつけただけで時間を掛けて焼いたパンには目もくれなかったらしい。。。その内彼は周りの仲間達の存在も忘れただ彼女の仕草を黙って見つめていると、彼女が一言“ごちそうさま〜”と言い残してまた川の方へと向かって行ったそうです。。
彼はそこから後の事はあまりはっきりと覚えてないらしくて、ただその女性を連れて来た友人を呼びだして彼女を二度と俺が招待する食事会に誘うなと怒鳴り散らしたそうです。
そこで友人と言い合いになり、腹が立ってバーベキューセットを全部壊し、それから二度と人の為に料理は創らなくなったんだと話してくれました。。
私はその話を黙って聞いた後、彼に尋ねてみました。。
“アウトドアは好き?それからは料理はしなくなったかも知れないけど、その女性と会うまでは、仕込みでみんなが遊んでる間はず〜っと作業していたんでしょ。今はそんな事しないでみんなと川で遊んでるんでしょ。。逆に考えたらその女性のおかげで自然の中で自由に遊べる楽しい時間の過ごし方を教えてもらえたんじゃないかな??私なら素晴らしい女性だと思い感謝するかもよ!!”
彼は顔面蒼白になってましたが、私はわざと知らん顔して“二晩寝ずに料理の準備してしんどくなかった?”と聞くと“あほ〜っ、むちゃくちゃしんどいわ〜、今やったらそんなめんどくさい事、俺は絶対にやらん”と腕組みし始め、そして“ほんまやの〜。その女に感謝せなあかんの〜”と笑い出し、“俺ずっとその女を憎んどったけど、ほんまはそんなんちゃうくて俺自身がキッカケほしかったんかな〜今気づいたわ。”と真面目な顔してうなずいておられました。。。
男性は自分で心が病んでいると訴えてるんだけど、私は心の在り方次第で憎しみから感謝の心に変わると思います。
時間がかかったとしてもいつか人を許せる心を持つと本当に小さな事でも幸せを感じて人生を楽しめると思います。
肩の力を落としながら、久しぶりに女性と会話をして笑ったと言いいながら、ふと時計を見て我に返った男性。。。
彼は両親が帰りを待っているからと行って、私の手を握りしめて帰っていきました。。。
ある1人の男性のお話でしたが、すごく心に残るお話だったのでDIARYに書いてみました★☆★
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